緊急要望書 ―公益社団法人 全国自治体病院協議会― 令和7年8月20日

全国の自治体病院への令和6年度決算の緊急調査(8月6日公表)において、約9割が経
常赤字となる実情が明らかになりました。このことから、8月20日に全国自治体病院開設
者協議会と公益社団法人全国自治体病院協議会は、診療報酬改定幅の大きな引き上げや地
方交付税措置の拡充などを公益社団法人全国自治体病院協議会の会長が総務省、厚生労働
省を訪問し、以下の要望活動を行いました。
<要望事項>
1. 令和8年度診療報酬改定の大幅な引き上げ
保険医療機関は、診療報酬(公定価格)により運営されており、最近の物価高騰や人件
費上昇の影響を価格に転嫁できず、非常に厳しい経営となっている状況、特に入院基本料
の大幅な引き上げの実施を要望する
2. 緊急的財政支援
今年の春闘は昨年を大きく上回る 3.84%の賃上げとなっているだけでなく、消費者物価
指数は対前年度同月比3.62%(令和7年1月~6月平均)も上昇しており、さらに厳しい状
況となっているため、国庫補助金等による充分な緊急的財政支援の実施を要望する
3. 地方交付税措置の拡充
令和8年度地方財政計画において病院事業への繰出金について増額した上で、地方交付税
措置の拡充をするとともに、令和7年度の特別交付税措置額の大幅な増額の実施を要望す

4. 建築単価の大幅な引き上げ
建築資材の高騰などの情勢を踏まえ、施設整備費に係る病院事業債元利償還金に対する地
方交付税措置の対象となる建築単価について、大幅な引き上げの実施を要望する

*民間病院においても赤字病院が増加している中で、次回の診療報酬改定や上げ幅等に注
目する必要があると思われます。
公益社団法人 全国自治体病院協議会 2025/8/20 緊急要望 活動報告より抜粋
https://www.jmha.or.jp/jmha/