北海道理学療法士連盟 特別セミナー 開催報告

「我々の未来を導く政治活動 〜現場の声を政策へ〜」

2025年12月14日、第76回北海道理学療法士学術大会において、
北海道理学療法士連盟主催による特別セミナー
「我々の未来を導く政治活動 〜現場の声を政策へ〜」 を開催いたしました。

本セミナーは、理学療法士が日々直面している臨床・教育・地域における課題を共有し、それらをどのように制度や政策へとつなげていくかを考えることを目的として企画されました。

当日は、
教育現場の立場から 角瀬邦晃 氏(北海道千歳リハビリテーション大学)
臨床現場の立場から 三上達也 氏(函館整形外科クリニック) にご登壇いただき、
それぞれの現場で感じている課題や、理学療法士を取り巻く構造的な問題について具体的な提起がなされました。

続いて、前参議院議員である 田中昌史 氏 から、
提示された課題に対し、政策・制度の視点からどのような整理や対応が考えられるのかについてコメントをいただき、
その後は登壇者全員によるディスカッション形式で意見交換が行われました。

セミナーを通じて、
・現場の課題を「個々の努力」だけで解決することの限界
・制度や仕組みづくりの重要性
・現場の声をどのように政策提言へと結びつけていくか
といった点が、参加者と共有されました。

理学療法士連盟は、選挙支援を目的とする組織ではなく、
理学療法士の専門性を社会制度に適切に反映し、国民の健康と福祉を支える仕組みづくりに貢献することを使命としています。
国政に組織代表を送り、現場の声を制度へとつなぐことも、その重要な役割の一つです。

また、地域包括ケアや介護予防、地域リハビリテーションの分野においては、
自治体レベルでの制度設計や予算措置が極めて重要であり、
日頃から道議・市議の先生方との勉強会や意見交換を通じて、
地域の実情に即した政策提言を行っていく必要性が改めて確認されました。

本セミナーは、
臨床・教育・行政・政治が一体となり、理学療法士が社会にどのように貢献していくのかを考える貴重な機会となりました。
北海道理学療法士連盟としては、今後も現場の声を大切にしながら、
地域と社会に貢献できる制度づくりに向けた活動を継続してまいります。

ご登壇いただいた先生方、ご参加いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。