認知症ケアにリモート面会 滋賀医大などグループ調査

コロナ禍において感染により重症化するリスクが高い高齢者が生活する施設は面会禁止となるケースが多くみられました。認知症の入所者にとって家族の面会がなくなることで症状が不安定になったり、病状が進行する懸念があるため、代替え手段として一部の施設ではビニールカーテン越しやガラス越し面会、リモート面会を実施していました。

この中で家族とタブレット端末などを使用したリモート面会が、認知症の入所者の前向きな感情や充実感を向上させる効果があったとする研究結果を、滋賀医科大学などのグループがまとめました。新たなケアの方法として活用が期待されるといわれています。

滋賀医大医学系研究科ではグループホームで1年間、中等度以上の認知症があり、対面の面会が1年以上ない80~90歳代の入所者6名にタブレット端末やLINEのビデオ通話で家族とリモート面会した効果を調査しました。

気持ちが落ち着いて過ごせたか、よく眠れたか、というウェルビーイング(心身と社
的な健康)での指標で効果を確認したところ、6人の各7日間の平均で、リモート面会を実施した日はこれらが上昇し、リモート面会がない日は平均して低下傾向になることが確認できました。画面に集中しやすい時間帯や、家族と認識できる画面の大きさに個人差があり、特性に合わせた環境を整えることが重要なことも判明しました。

新型コロナ感染症の位置づけが5類となり、感染対策が緩和されて約3年が経過した現在、リモートであれば遠方の家族や高齢で外出しにくい家族でも面会しやすいとして、「認知症ケアの視点から、本人の心が安らげる新しいツールの一つになるといわれています。

2026年4月26日(日) 京都新聞 朝刊 第1面より 一部抜粋