中央社会保険医療協議会総会で、「入院・外来医療等の調査・評価分科会」の中間とり
まとめが了承されました。これは、令和8年度診療報酬改定に向けて、入院・外来医療の
現状や課題、評価の方向性を示したものです。今後、議論され次期改定に向けた参考とな
っていきます。今回は今後の検討の方向性を一部抜粋して報告します。
急性期入院医療について
急性期機能の指標を、一般的な急性期機能と拠点的な急性期機能について、救急搬送件
数、手術件数、総合性から検討し、救急搬送件数や手術件数の絶対数だけでなく、地域で
果たす役割を評価し地域や医療機関の状況を踏まえて、地域シェア率等を分析していく。
高度急性期入院医療について
救急搬送件数や年間全身麻酔手術実施件数が一定以上である病院とそれ以外の病院で、
その重症度等がどう異なっているのか、更に分析していく。
専任の医師が宿日直を行う医師ではない「特定集中治療室管理料1~4」を算定する場合
と、専任の医師が宿日直を行うことができる「特定集中治療室管 理料5、6」を算定する
専任の医師の違いについて、更に分析していく。
DPC/PDPS について
DPC対象病院の中で算定病床割合の低い病院が増加していることや、昨年のDPC特別調
査の結果等も考慮しながら、DPC/PDPS 等作業グループにおいて、機能評価係数Ⅱの適切
な評価方法、算定ルール及び点数設定方式等について、検討を実施する。
包括的な機能を担う入院医療について
包括期の入院医療を担う医療機関の役割では、救急搬送の受入と在宅・施設等の後方支
援が示されており、これを評価する指標を検討しながら、各医療機関の役割を考慮し、適
切な基準の検討を進める。ADLや平均在院日数についても、入院している患者像を考慮し
つつ適切な基準について検討を進める。包括されている医療資源投入量の傾向を考え、高
齢者の入院を幅広く担えるような評価の方法について検討を行う。
厚生労働省HP 第614回 中央社会保険医療協議会 総会 令和7年8月6日開催
入院・外来医療等の調査・評価分科会におけるこれまでの検討状況について検討結果(中
間とりまとめ)より抜粋