認知症 政府推計 2060年に645万人

政府は5月8日に、認知症高齢者数の推計を公表された。推計の公表は9年ぶりであり、軽度認知障害の推計は初めてのことです。この数字は厚生労働省の研究者が推計をまとめ、政府の認知症施策推進関係者会議の示したものである。

認知症は

2025年 471万人(高齢者の12.9%)

2040年 584万人(高齢者の14.9%)

2060年 645万人(高齢者の17.7%) に達する。この数字は高齢者の5.6人に1人が占めるようになる。

軽度認知障害(MCI)

2040年 612万人(15.6%)

2060年 632万人(17.4%)

すなわち、認知症の人と合わせると、1277万人となり、おおよそ2.8人に1人が認知機能に関わる症状があることになる。

*今回の推計は、2022~2023年度に福岡・石川・愛媛・島根各県の4地域で、65歳以上の高齢者計7143人を対象に実施したデーターを元にしていますが、中長期の見通しは国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口を踏まえて算出しています。

但し、面白いことは9年前の推計数字では、、認知症の人は2025年 675万人、60年は850万人となっており、推計ではいずれも今回は200万人減少しています。その訳は今回の調査を担った九州大大学院の二宮利治教授(疫学)は、認知症リスクの要因とされる喫煙率の低下、食事の改善、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の治療法が発展したこと、健康意識の高まりなどにより、認知機能の低下が抑制された可能性があるとみています。

日本の人口が減収する一方、認知症の患者さんは確実に増え、社会全体で今後この問題を直視すべき問題である。本年1月に「認知症基本法」が施行され、議論が今後進んでいくでしょうが、この基本法で「認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らす共生社会の実現」を地域でいかに進めていくべきかが、今後の課題になるでしょう。

出典:

・https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_kankeisha/dai2/siryou9.pdf

・https://www.fnn.jp/articles/-/696374

・https://news.infoseek.co.jp/article/kyodo_1160865896760689282/

・https://www.joint-kaigo.com/articles/26763/