6月11日(火)衆議院第一議員会館にてリハビリテーションを考える議員連盟第9回総会が開催されました。当日、参議院にて各委員会が開催され、理学療法士で議員連盟事務局次長である田中まさし参議院議員を含め参議院議員の出席が難しい中、国会議員出席107名(代理出席含む)、また平日昼間にもかかわらず全国のリハ専門職団体103名も同席し会場が埋め尽くされるほど盛会となりました。
司会進行は、田中まさし参議院議員と共に事務局次長である国光あやの 衆議院議員のもと、会長である鈴木俊一 衆議院議員より冒頭ご挨拶として「私たちの生活を考える中で、リハビリテーションの仕事は年を増すごとに重要性を増している。今年は特に能登半島地震において避難所で身体があまり動かさない状況になっている方々に対する対応などご尽力をいただいた。国民生活になくてはならない重要な仕事であるが処遇面で厳しい状況であることに対して、今回の報酬改定で給与面や職場環境で改善をされる一歩を踏み出した。今後もフォローアップをしっかりやっていかなければならない。今後リハビリテーション専門職の役割はますます拡大することがあっても縮小することはない。様々な課題を解決するために頑張ってまいりたい。」と述べられました。
リハビリテーション専門職の現状と要望について、日本理学療法士協会 斉藤秀之 会長、日本作業療法士協会 山本伸一 会長、日本言語聴覚士協会 内山量史 会長より下記について、3協会の合意事項としてそれぞれ分担して報告がなされ、それに対して厚生労働省、こども家庭庁、文部科学省、内閣府防災担当より現状の施策等の説明が行われました。
協議意見交換において、今回も下記のように多くの国会議員の皆さまより活発なご意見をいただきました。
葉梨康弘 衆議院議員(茨城第3区)、牧原秀樹 衆議院議員(比例北関東)、田畑裕明 衆議院議員(富山第1区)、三ツ林裕巳 衆議院議員(埼玉13区)、田所嘉徳 衆議院議員(比例北関東)、谷川とむ 衆議院議員(大阪19区)、中村裕之 衆議院議員(北海道4区)、石川昭政 衆議院議員(比例北関東)、今枝宗一郎 衆議院議員(愛知46区)、大串正樹 衆議院議員(比例近畿)、稲田朋美 衆議院議員(福井1区)
内容としましては、「脳血管リハと運動器リハの点数が異なり、運動器リハに人員が集まりにくい」「医療と介護で賃金が異なる。賃金格差が生じないように補正予算や基金を活用していただきたい」「賃上げは物価上昇を上回ることは大事」「災害対応について、検討会等にリハビリテーション専門職もメンバーとして加わり位置づけをお願いしたい。災害関連死を減らす上で重要な役割をもつ」「地域包括支援センターにリハ専門職が配置されているところは介護予防がしっかり提供されている傾向がある。配置を義務にした方が良いのではないか。それが医療費の適正化につながる」「骨太方針にリハビリテーションの強化を明記すること。現状ではかなり厳しい状況にあるが、厚生労働部会、政調全体会議にてリハ職をしっかりと活用していただく事を発言してほしい。骨太方針に明記されるかどうかはとても大きいこと」「骨太方針だけではなく新しい資本主義のグランドデザインにも介護予防・健康づくりでリハビリテーション専門職の活用を明記すべき」など後押しいただく多くのご提案をいただきました。
そして最後には、リハ3協会より提出された要望事項がリハビリテーションを考える議員連盟の決議として承認されました。多くの国会議員の賛同が得られるようになり、リハビリテーションの期待が大きくなっていることを実感しつつ、さらに政策要望を前へすすめられるよう都道府県において我々の現状を地元国会議員の皆さまにご理解いただき、引き続き支援の輪を広げていくことも継続してまいります。