小川克巳講演会・座談会開催される

令和3年11月28日(日)19時から、秋田県理学療法士連盟主催で、小川克巳講演会・座談会がオンライン(小川先生の好意でZoom使用)で開催された。

倉田連盟会長のあいさつに続いて

小川先生の講演

講演概要:

1)新型コロナの影響下、理学療法士現場の苦しい状況について、防護服不足から臨床実習の問題あるいは現場閉鎖、賞与のカットに追い込まれるなど様々な訴えを聞いてきた。

2)今後の予算決定までの予定や、診療報酬を取り巻く課題について

3)「高齢者に対する保健事業と介護予防の一体的実施」や「訪看ステーションの看護職配置6割規定案」など理学療法士の存在意義に関わるような法案が通過しそうなことなどがあり、議員としてのこれまでのつながりを駆使してそれらへ対応し、実現を阻止したこと。

4)厚生労働部会の下にリハビリテーション小委員会を設置できたことなどの成果(法案作成のスタート地点)

5)看護・介護・保育士等の処遇改善に、理学療法士・作業療法士等を加えるところまでの政治的折衝など

6)厳しい経済状況下で、社会保障費予算が急に伸びることは想定しがたく、医療・介護報酬はエビデンスのないものにはお金がつかない。またタスクシェア・タスクシフティングからの遅れなど課題はたくさんあるとの話でした。

座談会形式での対談:

・選挙にあたって作業療法士協会・言語聴覚士協会の協力はどんな状況か?とても不安との声

・PTの処遇改善の近道は、議員を多く出すこと?それとも議員の力を上げること?

・介護認定への現状疑問や、現行介護報酬下ではリハビリ専門職が生かされにくいことを今後どうすべきか

といった質問が出された。

其々の質問に、小川議員の私見を交え、リハ関連団体との大局的協働の重要性、処遇改善のための現実的解決策としての修業年限の4年化など、また、今後の理学療法在り方としてエビデンスと効果を意識した科学的思考と取り組みが求められることなどが挙げられた。いずれにしても世界的な規模で大きな過渡期にある今、閉塞感に囚われることなく夢を失わない発想を持つことが必要と締めくくられた。