会長の挨拶

熊本県理学療法士連盟

会長 北里 堅二

 

平成30年(2018年)は日本の保健・医療・福祉にとって大きな転換点となる年でした。6年に一度の医療保険・介護保険同時改定に加え、障害者総合支援法の改正が行われ、社会保障分野で国民的な課題である2025年に向けた方向性が示されました。可能な限り住み慣れた地域でともに助け合いながら生活してゆこうという地域包括ケアシステムの確立と、健康寿命を延伸するための予防的な介入が求められるようになり、我々理学療法士も地域の中に出向いて活動することが強く求められることになりました。

熊本県理学療法士連盟は平成20年(2008年)の設立以来、熊本県理学療法士協会の政策理念を具現化することを目的に活動をはじめ、10年の節目を迎えています。その間、職種の代表者である小川かつみ氏を国会に送り込むことができました。しかし、我々を取り巻く環境は決して楽観できる状況ではありません。医療・介護の分野では社会保障費の抑制の観点から診療報酬・介護報酬は伸びず、介護予防・健康増進の方面でも色々な職種と競合しています。我々は運動や動作を分析し、より良い活動につなげるためのプロフェッショナルです。また、健康を保ち身体機能の維持・改善につながるすべを知っています。我々の力がいかんなく発揮できてこそ、地域包括ケアシステムの理念は具現化できるものと信じています。そのために必要なのは、我々のスキルを上げること、地域で活動するという自覚を持つこと、そして我々の力を発揮できるような社会的システムを構築することだと考えます。

日本理学療法士協会は、理学療法士の質の維持・向上のため、卒前教育を含む生涯学習システムの再構築を計画しています。また、地域包括ケアシステムに関するいろいろな切り口での研修会を開催しています。熊本県においても、地域包括ケアに関する熊本県理学療法士協会の活動は多岐にわたっています。先の熊本地震においても、多くの理学療法士が地域のために活動を行いました。

地域社会において専門性が活かせる制度を構築するため、そして理学療法士や今から理学療法士になろうと思う人が、10年後も20年後も理学療法士として地域の保健・医療・福祉を支えるという誇りを胸に仕事ができるようにするためには、我々が自らの手で政治力を持つことが必要です。

熊本県理学療法士連盟は、政治活動を通じて理学療法士協会の理念を具現化し、県民の保健・医療・福祉に貢献するとともに、理学療法士の未来が明るいものになるよう日々活動を行っております。どうか連盟の活動に一層のご支援・ご理解を賜りますようお願い申し上げます。